キッチンのビルトインコンロの幅は、大きく分けて60cmと75cmの2種類。
いざ選ぶとなると何を基準に選んだら良いのかわからないことってありませんか?
幅なんて好みで選べばよいのでしょう?
もちろん好みで選ぶこともできます。しかしもしもそのせいでキッチンの作業場所が狭くなってしまっては大変!
そこで、主婦インテリアコーデイネーターである筆者が「コンロ幅選びの3つのポイント」を解説します。
- ワークスペースの広さを確保する
- キッチン全体の幅を目安にする
- 食洗機を入れるか入れないかで決める
主婦インテリアコーディネーター
かりてりあです。4年間水回りのショールームでキッチンを中心にご案内した経験を元に、この記事では「ガスコンロの幅の選び方」を3つの視点で提案します。コンロ幅は60cm?75cm?と迷った時の参考にしてくださいね。
ビルトインガス(IH)コンロ天板の幅には、大きく分けて60cmと75cmの2種類の幅があります。
Rinnaiデリシア 60cm幅
Rinnaiデリシア 75cm幅
75cmのコンロ幅はゆったりとコンロ上の作業がしやすそうですね。しかし幅の広いコンロはその分作業場所が狭くなってしまうことも。
それぞれのメリットとデメリットの違いを紹介します。
ビルトインガス(IH)コンロの幅60cmと75cmそれぞれのメリットの違い
- 60cm幅⇨ワークスペース※を広く確保できる
- 75cm幅⇨コンロ天板上を広く使える
※ワークスペースとは?:調理スペースのこと。「シンクとコンロの間のスペース」のことを言います。
60cm幅のコンロは調理するための作業スペース(ワークスペースという)が広く使えますし、75㎝幅のコンロはガス代の上を広く使えるため、それぞれのメリットがことなります。
- 調理スペースが広く調理がスムーズにできる。
- 価格がお手頃ですべての機種にこのサイズがある。
もちろん75cm幅コンロの方が価格で言うと少し高くなります。つまり60cm幅コンロの方がお求めやすい価格ということですね。
- アツアツのお鍋を置くスペースが増える
- ゆったりとして高級感がアップする
コンロの天板が広いと、アツアツのおねべを置くスペースが増え、作業がしやすくなります。わざわざ鍋敷きを出さずにサッとずらして次の調理に入れるのは、作業効率もアップしそうですね。
ビルトインガス(IH)コンロの幅60cmと75cmそれぞれのデメリットの違い
- 60cm幅⇨コンロの上が狭くなる。
- 75cm幅⇨ワークスペースが狭くなる。
コンロ幅を狭くとればその分ワークスペースは増えますが、当然コンロの天板は狭くなります。少し窮屈に感じてしまうかもしれません。
反対にコンロ幅を広くとればワークスペースが狭くなってしまい、作業がしにくいかもしれません。
- コンロの上の作業スペースが狭く、窮屈に感じる場合がある。
- 大きなお鍋などが干渉する場合がある。
60cm幅のコンロはコンパクトで使い勝手良い分、キッチンの幅が大きかった場合などはバランスが悪く、コンロ回りが窮屈に感じる場合も。また、火口(バーナー)の間隔によっては大きなお鍋同士が干渉する場合もあるので、大鍋を良く使う家庭は使いづらいと感じてしまうかもしれません。
- 幅の狭いキッチンに入れるとワークスペースが狭くなる。
- 機能の多い機種にしかない場合が多い。
- 同じ機能でも60cmのものより価格が高い。
75cm幅のコンロはコンロ周りはゆったりと広く使えますが、キッチン幅が狭い場合は却ってワークスペースを圧迫してしまいます。また、機能多めの機種にしかないパターンが多く、シンプルな機能で広いコンロというわけにはいかず価格も高くなりがちです。
コンロ幅と火口(バーナー)が同じ場合もある
60㎝と75㎝コンロとで、メーカーによっては2cmくらいバーナー(火の出る口)間隔が広くなったりします。大きなお鍋がゆったり置けるので、調理作業に余裕が持てそうですね。
しかし、60㎝と75㎝とでコンロのバーナー間隔はメーカーによって違います。場合によっては60cmと75cmコンロとでバーナー間隔が同じメーカーもあるため、バーナー間隔を広く取りたい場合は、事前に間隔をメーカーに確認しましょう。
コンロ幅選びはワークスペース※(作業場所)とコンロスペースのどちらを優先するかを検討する必要があります。
ワークスペースとコンロスペースのどちらを優先するか検討しよう
ガスコンロもIHコンロもそのガス代や電気代などの光熱費を出来るだけ安く済ませたいですよね。少しでも光熱費を安くするには、他社と比べてより安い会社と契約する事。そのためには比較サイトの利用がおすすめです⇩
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でも「我が家に最適なコンロ幅はどっちなの?」と悩んでしまう方のために、この記事では3つの選び方ポイントを提案します。
- ワークスペース(作業場所)を60cm~90cm確保する
- キッチン全体の幅を目安にする
- 食洗機を入れるか入れないかで決める
こんな3つの視点でコンロ幅を選ぶことが出来ます。順に解説していきますね。
ワークスペース(作業場所)を60cm~90cm確保する
チェックすべきは、ワークスペースの必要寸法。ワークスペースは一般的に60cm〜90cmあると良いと言われてます。
【ワークスペースの必要寸法】60cm〜90cm
ワークスペースを60~75㎝を確保できているのであれば、75cm幅のコンロも検討してみましょう!
リフォームの場合は、現在使用しているキッチンの調理スペースを基準に、充分広さが足りているか?狭くて使いづらいか?と考えると答えが見つかりそうですね。
キッチン全体の幅を目安に決める
次に提案するのが、キッチンの全体の幅を目安に検討する方法です。
例)コンロ幅60cm+ワークスペース約60~70cm+シンク約80~90cm+(左右空きスペース数cm)
キッチン全体の幅が狭い場合は、75cm幅のコンロを設置してしまうと極端にワークスペースが狭くなってしまいます。
キッチン幅が210cmなど240cm以下のキッチンの場合は、60cm幅のコンロがおすすめです。
◆キッチン幅210cmの例:(空きスペース約5cm)+(幅約80cmのシンク)+(ワークスペース約60cm)+【コンロ幅60㎝】+(空きスペース5cm)の場合
(シンクのキャビネット幅90cm)+(3段引き出し幅45cm)+(コンロのキャビネット幅75cm)=210cm
◆キッチン幅240cmの例:(空きスペース約7.5cm)+(幅約90cmのシンク)+(ワークスペース約75cm)+【コンロ幅60㎝】+(空きスペース7.5cm)の場合
(シンクのキャビネット幅105cm)+(3段引き出し幅60cm)+(コンロのキャビネット幅75cm)=240cm
このように幅210cmのキッチンにおいては、60cm幅のコンロを設置してもワークスペースを60cm取るのがやっと。
幅240cmの場合は、もう少しワークスペースが記録なって使いやすいですね。
例)コンロ幅75cm+ワークスペース約60~90cm+シンク約90cm+(左右スペース数cm)
キッチン全体の幅が240cm以上であれば、75cmのコンロを設置してもワークスペースはそれなり確保できます。
◆キッチン幅240cmの例:(空きスペース約7.5cm)+(幅約90cmのシンク)+(ワークスペース約60cm)+【コンロ幅75㎝】+(空きスペース7.5cm)の場合
(シンクのキャビネット幅105cm)+(3段引き出し幅60cm)+(コンロのキャビネット幅75cm)=240cm
◆キッチン幅255cmの例:(空きスペース約7.5cm)+(幅約90cmのシンク)+(ワークスペース約75cm)+【コンロ幅75㎝】+(空きスペース7.5cm)の場合
(シンクのキャビネット幅105cm)+(食洗機幅45cm)+(3段引き出し幅30cm)+(コンロのキャビネット幅75cm)=240cm
◆キッチン幅270cmの例:(空きスペース約7.5cm)+(幅約90cmのシンク)+(ワークスペース約90cm)+【コンロ幅75㎝】+(空きスペース7.5cm)の場合
(シンクのキャビネット幅105cm)+(食洗機幅45cm)+(3段引き出し幅45cm)+(コンロのキャビネット幅75cm)=240cm
このようにキッチン全体の幅が240cm~270cmあると、ワークスペース60~90cmは十分に確保できますね。
つまりキッチンの幅240cm以上が、75㎝幅コンロを入れられるギリギリのラインで、240未満の場合は60cmコンロがちょうど良いということになります。
キッチンの全体幅240cm以上を目安に75cmコンロを検討すると考えるとわかりやすいでしょう。
キッチンの全体幅が240cm以上かどうかを目安にする
食洗機を入れるか入れないかで決める
キッチンのカウンター上に置く食器かごによっても、ワークスペースの必要寸法が違ってきます。
基準はビルトイン食洗機を設置するか、設置せずに大きい食器かごを置くのか?または上置きタイプの食洗機を置くのか?
で、ワークトップの必要寸法も変わってきます。
◆ビルトイン食洗機を設置する場合:ワークスペースはそれほど必要でない。
◆ビルトイン食洗機を設置しない場合:それなりに食器置きスペースを確保する必要がある。特に上置きタイプの食洗機をワークトップ上に置く場合は約30cmのスペースが取られる。
現在お使いのキッチンがあればそのワークスペースを測ってみて、それをめやすに検討すると良いと思います。
ガス料金プランを比較してガス代を今よりお安く!【ガスチョイス】
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我が家のキッチンには戸建てへ引っ越してきた際、すでに75cm幅のコンロが入ってました。このとき初めて75cm幅コンロを使いましたが、正直255cmキッチンなら75cm幅のコンロもありと思います。
というのも、アツアツのお鍋をコンロからおろした際、鍋敷きなどを使用せずにすぐに置くスペースがるのはとても便利と感じているからです。
我が家はキッチンの全体の幅が255cmあり、コンロ幅75cmでも調理スペースは余裕で確保できているので、使いやすいですよ。
※筆者がリンナイデリシアを使ってみた体験談はコチラの記事で紹介しています⇩
【リンナイ・デリシア】で後悔無し!使い心地をレビュー!ダッチオーブン(ザ・ココット)とココットプレートで簡単レシピ
コンロ本体と壁の間には15cmのスペースを作ることが義務付けられているので、どのキッチンにも15cmのスパイスBOXが壁とコンロの間に入ります。
- 60cm幅のコンロ:壁とコンロ天板までのスペースが15cmになる
- 75cm幅のコンロ:壁とコンロ天板までのスペースが7.5cmになる
さて、ここでコンロの入れ替え時に、60cm幅だったコンロを75cm幅のコンロに入れ替えられるか?についても触れておきますね。
リォームでコンロの天板の幅を60cmのから75cmへの交換、またはその逆も意外と簡単に出来ます。
- 60cm➡75cmへの交換可能(レンジフードの幅に注意必要)
- 75cm➡60cmへの交換可能(カウンター天板の変色に注意必要)
※ガス・IHどちらにも共通
なぜならコンロを入れ込む天板穴の大きさは同じで、コンロ本体の大きさはどちらも同じだからです。
- コンロ本体の幅は60cmが多いので大抵は交換可能。
※天板の幅が違うだけ。(中には45cmや90cmのコンロもある。)
もちろん中には45cm幅のガス・IHコンロや90cm幅のIHコンロもあるので、60㎝幅の本体の時の話ですね。これを確認するには、前面の操作部分のパネル幅を基準にすると良いですよ。
前面パネルが60cmなら本体は60センチのタイプとなり、60⇔75、75⇔60へ交換可能です。
- コンロ幅60cmから75cmへの変更は、レンジフードも75cm以上必要になる点に注意!
60cmから75cm幅のビルトインコンロへの交換時に気を付けることは、レンジフードも75cmにすることです。
このことは消防法で決まっているので、もしもレンジフード幅が60cmの場合はレンジフードも75cmに一緒に交換しましょう。
ビルトインコンロ(IH)が75cmのときはレンジフードも75cm以上と消防法で決まっている。
- コンロ幅75cmから60cmへの交換は、キッチン天板の変色に注意!
反対に75cmから60cm幅のビルトインコンロへの交換時に気を付けるのは、そのカウンター天板の変色。長年使用していると、紫外線や汚れで多少変色している場合が多いからです。
あまりに色が違っている場合は、カウンターの清掃が必要になるかもしれません。
人工大理石なら研磨してキレイに仕上げることが可能ですよ。プロのリフォーム屋さんに相談してみましょう。
まとめると、コンロの天板幅の選び方には3つの方法がありましたね。
- ワークスペースの広さを確保して選ぶ
- キッチン全体の幅で選ぶ
- ビルトイン食洗機を設置するかしないかで選ぶ
主なチェックポイントは以下の通り。
- 価格は、幅60cmより75cmの方が少し高い!
- ワーク(調理)スペースとコンロ天板スペースどちらを優先するかで選ぶ
- キッチン全体幅が240cm以上なら75cmもを検討・240cm未満なら60cmがオススメ!
- ビルトイン食洗器を設置する、しない?⇨ワークスペースの必要寸法を検討しよう。
- 現在使用しているキッチンがあれば、現状足りているかで考えよう。
また、リフォームでコンロ天板幅を変更するときの注意事項です。
- コンロ交換は天板幅変更もできる
- 幅75cm⇨60cmは天板の変色に注意!
- 幅60cm⇨75cmはレンジフードの幅に注意!
※注;75cmコンロの場合75cm以上のレンジフードが必要
これらの選び方をポイントに、コンロの幅選びに迷った時の参考にしてみてくださいね!
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