スーパーフードとして最近注目を集めている、栄養価の高いモリンガ。
暖かい地方の木ですが、冬場に室内に取り込むことで管理できるので、プランターで育て始める方も多いと思います。
しかし鉢植えのモリンガ、育てていくうちに、こんな問題にあたりませんか?
- モリンガがひょろっと1本立てで伸びてしまった…。
- モリンガの葉が黄色くなり散ってしまった…。
こんな時、強剪定は怖いけれど、優しい剪定で芽吹きを促したり、わき芽を出して枝を増やしたりすることができます。
初心者向けにモリンガ強剪定や剪定時期、ひょろひょろの改善、挿し木方法や鉢植え(ベランダ栽培ももちろん)栽培の葉が落ちた後の対処法を写真付きで、ポイントを絞ってわかりやすく解説します。
主婦インテリアコーデイネーターのかりてりあです。鉢植えのモリンガの剪定しようか迷ってませんか?私もそうでした。この記事では、剪定のタイミングと芽吹きを促すコツ~挿し木のポイントまでを解説。モリンガを健康に仕立て直す手順がわかりますよ。最後に筆者のモリンガ復活劇の様子も載せてるので、ぜひ参考にしてくださいね。


鉢植えのモリンガが一本立ちで育ってしまったモリンガは、剪定をすることでわき芽が出て繁ります
操作はシンプルで、真ん中の伸びすぎた枝を切り落とすだけ。
季節に合わせて、インテリアに合わせて無理なく進めましょう。
剪定の目的
今回の剪定の目的は、真ん中を切ることでわき枝を出させて樹形を広がらせたり、管理しやすい高さに抑えることです。
鉢植えは根の容量が限られるため、枝葉の管理が必要になります。
もしももさもさと繁っているなら、剪定で風通しを良くすると病気の予防にもなります。
- 一本でひょろっと伸びてしまったものを、茂らせるために切る。
- 収穫を考えて、高さを1~1.5mくらいに調整する。
- 繁り過ぎたら風通しを良くして、植物の健康を保つ。
適した時期
剪定に適した時期は生育期前の早春と、軽い整枝なら夏の初めが目安です。
冬場は寒さで回復が鈍るため、無理に強剪定しないことが必要です。
地域差があるので、寒冷地では春遅めに行うと安心です。
時期 | 目的 | 注意点 |
---|---|---|
早春 | 形を作る強剪定 | 寒さのあとで新芽の出方を確認する |
夏初め | 軽い切戻し | 高温時は水切れに注意 |
必要な道具
剪定には鋭いハサミと手袋が必要です。
消毒用アルコールや剪定ばさみの刃研ぎも用意しておくと安心です。
室内やベランダで育てる方は後片付けのしやすさも考えましょう。

剪定後の管理が回復の鍵になります。
水やりや追肥のタイミングを守ると、モリンガは元気に葉を増やします。
栽培の基本を押さえて、次の収穫に備えましょう。
水やりの目安
剪定直後は根の負担が減るため、一時的に水やりを控えめにします。
土の表面が乾いてから与えるのが基本で、鉢の大きさや地域の気候で変わります。
夏場は朝にたっぷり、冬は少なめが目安です。
- 表面が乾いてから水を与える。過湿を避ける。
- 鉢の大きさで水量を調整する。小鉢は少量多頻度。
- 夏は朝に、冬は回数を減らす。
追肥のタイミング
剪定後は新芽の成長に合わせて追肥を行うと効果的です。
通常も緩効性の肥料を春と夏に少量ずつ施すのが一般的で、植物の様子を見ながら調整します。
過剰施肥は根を傷めるので注意が必要です。
時期 | 肥料の種類 | 与え方 |
---|---|---|
春(新芽期) | 緩効性化成肥料 | 表示量の半分から様子を見て増やす |
夏(成長期) | 液体肥料を希釈 | 薄めに週1回程度 |
剪定で起きるトラブルの対処法
剪定後に葉が落ちることがありますが、多くは一時的なショックです。
しかし水切れや病害虫が原因の場合は早めに対処する必要があります。
日常的に葉の状態を観察して、異変には迅速に対応しましょう。
実際の剪定は少し勇気がいりますが、基本を押さえれば簡単です。
私の経験では、切る位置と量が回復に直結します。
ここでは実際に切った時期とその後の育成ポイントを紹介します。
実際に切った時期

私が鉢植えモリンガを切ったのは実は暑さが緩んだ秋口。
夏の間にひょろっと1本仕立てで伸びてしまった木が、1m以上になっていたからです。
そのままにしていてはバランスが悪いと思い、思い切って寒くなる前に切りました。(今年は10月初めまで暑かったです。)
地域によっては春遅めでも問題ないそうですが、秋口だとかなり冒険でドキドキしました。
上から何センチで切る?

余り切りすぎるのも怖かったので、上から20センチくらいを切りました。
ちょうど3~4本の枝葉が付いているくらいです。
剪定後のわき芽が出るタイミング

剪定後の葉芽は数週間で確認できることが多く、早いと10日ほどで小さな芽が見えます。
わが家のモリンガも約10日ほどで葉芽が出てきました。
葉芽が出始めたら軽く追肥と水やりで成長をサポートします。13日後にはわき芽が4センチほど伸びています。(👆の写真)
私は秋口なのも考えて追肥は水やりのタイミングで、液肥(ハイポネクスを1,000倍に薄めたもの)を与えました。
芽の出方で剪定のタイミングや強さを次回に活かすとよいでしょう。
切後日数 | 目安の状態 | 対応 |
---|---|---|
1〜7日 | 変化が少ない | 過湿に注意して静観 |
8〜21日 | 小さな葉芽が確認できる | 薄めの液体肥料を与えて促進 |
22日以降 | 本葉が展開する | 通常の管理に戻す |
切った枝は挿し木してみる

切った枝は挿し木で増やすことが可能な場合があります。
挿し木は清潔な土と適度な湿度が必要で、発根まで見守る忍耐が必要です。
うまくいけば収穫用の株が増えて楽しみが広がります。
わが家の場合は、モリンガの植えている鉢にそのまま挿してみました。(根が出たらラッキー。)
季節外れなので、ダメもとです。残りの枝葉はサラダに入れて食べました。
失敗談も経験値になります。
ここでは寒さで弱ったモリンガを復活させた実例を紹介します。
みなさんがご自分の枯れかけた鉢植えモリンガを、諦めないきっかけになれば嬉しいです。
モリンガが寒さで枯れた!
1昨年の秋にポット苗で買って植え替えたモリンガ。寒くなって来たのにそのまま鉢を外に置いていたところ、何枚かの葉が黄色くなり、はらはらと枯れ落ちてしまいました。
「これ、春までもつかな?」と不安になりましたが、今では筆者の体験談からこう思っています。
- 寒冷地では冬季の防寒が必要。または室内で管理する。
- 地上部が枯れても根が生きている場合がある。
- 回復には数ヶ月かかるので長い目で見守る。
ウサギに食べられたモリンガの枝
モリンガの鉢植えは、これ以上寒さに当ててはいけないと思い、室内の日の当たる掃き出し窓の床に置いて管理することにしました。
しかし飼っているうさぎが、室内での散歩の度にモリンガの葉をむしゃむしゃと美味しそうに食べてしまい…葉が大幅に失われてしまいました。
「どうせ冬場は葉が枯れるというし、まあ少しくらい」なんてのんきに構えていたところ、
気付いたら本枝までかぶりつかれて、ほぼ枝が無くなってました。ただの5㎝ほどの棒状態(汗。
「これ、復活するんだろうか?」(枝の断面は緑色で生きてるっぽい)
一か八か食べられた部分を潔くカットしました。
強剪定でもきっと復活するモリンガ

乾くとたまに水やりだけはして冬を越し、暖かくなっってきたところで半日陰の屋外にうつしました。
冬季の水やりはしっかし土が乾いてしばらくしてから。たっぷりと与えたらお皿のお水は捨てましょう。
するとどんどん葉が出てきて

気付いたら夏の終わりに、ひょろっと1mほど伸びた1本の木になったわけです。
つまり、もしも強めの剪定をしてしまっても、モリンガは意外と復活力があることがわかりました。重要なのは切り口をしっかり切ることと、その後の管理。これで復活するかしないかが分かれるように思います。
もしも葉が落ちて枝もシワッと弱ってしまったら、大胆に剪定して新しい枝を出させるのも一つの選択肢です
我が家の鉢植えモリンガ、剪定18日後には13㎝ほど新しい枝葉が伸びていました。

剪定した直ぐ下の枝の間からも、わき芽が出てきました。

剪定の効果ですね。
挿し木の方は寒さのせいか、ちょっと厳しそうです。

挿し木はやはり春先の成長期に、赤玉土にちゃんと挿して水切れさせないようにし別管理したほうが良さそうです。

今は秋なので今回は諦めることにしました。春に再挑戦してみますね!

鉢植えモリンガの剪定は、目的とタイミング、道具の準備がポイント。切れ味の良いハサミを用意して、春先のこれから成長期という時期に切りましょう。
地域の気候や室内のインテリアスペースに合わせて無理なく整えれば、栽培も収穫も楽しめます。
もしもひょろっと1本仕立てで伸びてしまった場合は、まだ暖かいうちに軽く枝先を剪定してわき芽を出させましょう。
もちろん枝が弱ってしまっている場合は、強剪定もあり。しっかり切ることで新芽を促しましょう。
剪定の際、切った枝の長さや葉芽の出るタイミングを覚えておくと、次の剪定のときの参考になると思います。

コツをつかんで、元気なモリンガを育てていきましょうね。