リビングルームは家の中心となる大事なスペース。しかし縦長のリビングですと、光が奥まで届かなかったり、家具の配置がしにくかったり。
縦長のリビングルームのレイアウトをどの様に配置しようかと、悩んでしまう方も多いでしょう。
この記事では、縦のレイアウトを使ったリビングルームの魅力的なレイアウトアイデアや家具の選び方をご紹介します。
ぜひご自宅に合ったスタイルを見つけて、おしゃれで快適なリビングルームを作り上げてくださいね。
(この記事を書いた人)
・主婦インテリアコーディネーター
・ハウスメーカーの家具フェアで図面を見ながらレイアウト相談に乗る
・レイアウトを考えるのが好き
資格 インテリアコーディネーター・リビングスタイリスト1級・東商カラーコーディネーター2級
縦長リビングは、キッチンから見てダイニングとリビングが縦に並び、奥行きがある間取りです。縦長リビングは正確に言うと、「縦長リビングダイニングキッチン」と呼ぶべきですが、この記事ではわかりやすく「縦長リビング」または「縦長リビングダイニング」としてお話を進めます。
すぐにレイアウトポイントを知りたい方はこちらへジャンプ!
縦長リビングのレイアウトの特徴は次のとおりです。
横長リビングは、バルコニーや窓に対して横に長くなる間取り。リビングとダイニングが窓側に接するため、どちらも充分に明るさが取れる間取りです。
キッチンからはダイニングだけが見渡せる間取りが多く、リビング側は見えにくい点が、縦長リビングとの大きな違いですね。
では縦長リビングには、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
メリット・デメリットを知ると、ステキに演出したり、欠点の対策も出来そうですね。まずは縦長リビングのメリットを紹介します。
縦長リビングダイニングは光や風を取り入れやすくなっています。ベルコニー側の大きな掃き出し窓を開け放ち、隣の洋室も明ければ風が通りますね。また大きな掃き出し窓からは、たくさん光が入ってきます。
縦長リビングはキッチンと繋がっている場合が多く、キッチンから一目で見渡すことができます。特に対面式キッチンであれば、キッチンで作業をしていてもリビングの様子がわかるので、小さなお子さんが居ても安心。
縦長リビングは壁面が多いので、壁に沿って家具などを配置しやすい間取りです。家具をどちらかにまとめて配置すると、その他のスペースを最大限に活用でき、広く見せることができます。
縦長リビングはその広い壁面を、好みのインテリアで楽しむことが出来ます。タイルを貼ってみたり、絵を飾ったり、飾り棚を設けて観葉植物を飾ったり。向かい側にソファを置けば、壁の雑貨やインテリアを眺めながらくつろぎの空間となること、間違いなしです。
縦長のリビングは、ダイニングやキッチンが窓から遠くなるため、どうしても暗くなりがち。昼間でも照明を付けなければならないなんて、ちょっと残念ですよね。
あまりに幅の狭いリビングですと、壁面に家具を置くことが難しいかもしれません。奥行きの狭い家具を選んだり、小さめの家具しか置けないかもしれません。
縦に長い空間は、キッチンから見渡しやすい反面、間延びしたよう見えてしまう面も。家具に高低差を付けたり、メリハリを意識する必要があるかも。
次の項目では、具体的な縦長リビングダイニングのレイアウトポイントを紹介します。
◆《3年間保障》ソファなどオリジナル家具はArmoniaリビングのレイアウトを考えるとき、ポイントとなるのは「ソファ」「テレビボード」「ダイニング」の3つの家具配置。
【リビングレイアウトの3つのキーアイテム】
- ソファ
- テレビボード
- ダイニング
ソファ
TVボード
ダイニング
そして縦長リビングをレイアウトするときの、「ソファ」「テレビ」「ダイニング」の3つのアイテム配置で気を付けるべきポイントを3つ紹介しますね。
- テレビとソファの距離を確保する
- ダイニングとリビングの空間分けを意識する
- 動線を意識して大きさや位置を決める
一つ一つ解説していきます。
テレビとソファの距離を確保する
縦長リビングの場合は、リビングの横幅によってはテレビとソファの位置が近くなってしまうこともありますね。
テレビとソファの距離の確保には、テレビ画面を小さめのものを選んだり、奥行きの無いソファやテレビボードにして、距離を確保。さらには生活動線も余裕を持って確保しましょう。
横幅があまりに短いリビングの場合は、ソファをお部屋に対して縦置きでは無くダイニングとの仕切りに横に置くなどして、テレビとソファの距離を確保する方法があります。
その際は、コーナー用のTVボードを窓側に置く、など工夫するとよいでしょう。
ダイニングとリビングの空間分けを意識する
縦長ダイニングは、ダイニングとリビングがキッチンからひとつながりに見渡せてしまうため、まったりとした空間に見えがち。
インテリアでの工夫があるとまったり感を脱出できます。
- 目線の先に背の高い観葉植物を飾る
- 壁の目線の高さに同じ大きさの「アートフレーム」や「写真」等を等間隔で2つ並べて飾る
こんなちょっとしたことで、空間に奥行き感やリズムが生まれます。
また空間分け(ゾーニング)も意識するとなおベター!
- リビングスペースにだけラグを敷く
- 家具ラインを意識してレイアウトする
こんな風に意識して、ダイニングとリビング空間を意識すると、それぞれのスペースにまとまりが生まれて※ゾーニング出来ます。
※ゾーニングとは?;地域や建物を用途や機能によって区分し、その位置関係を定めることをいう。英語のzoning。
三井住友トラスト不動産「不動産用語集」
生活動線を意識して大きさや配置を決める
人が一人通るには幅が60cm必要と言われています。縦長リビングは、壁側に家具を配置することが多いため、家具の大きさや置き方によっては間の通り道が狭くなってしまうことも。
- バルコニーに洗濯物を干しに行くときの家事動線
- ダイニングからリビングへの通り道
- リビングから隣の洋室への通り道
こういった生活動線や家事動線を意識してみて。具体的な方法を紹介します。
横幅の狭い縦長リビングでは、両サイドへ家具を並べずにできるだけ壁の多い片側にまとめるようにすると、生活動線を確保できます。
壁側に並べる際は、奥行きの薄めの家具を。お部屋に対して横置きする場合には、奥行きはあっても横幅の短い皆具を意識すると、お部屋を圧迫しません。
こういったことを意識して家具選びや、すでにある家具を配置していくと動線が確保できます。
◆《3年間保障》ソファなどオリジナル家具はArmonia縦長リビングダイニングのレイアウトには、いくつかのパターンがあります。具体的には、リビングのレイアウトパターンと、ダイニングのレイアウトパターンとの組み合わせになるわけですが。
この記事ではマンションに良くある、縦長リビングの間取りで解説していきますね。
【リビングスペース×2パターン】
- ソファを部屋の縦方向に対してタテに置くパターン
- ソファを部屋の縦方向に対してヨコに置くパターン
【ダイニングスペース×3パターン】
- ダイニングテーブルをキッチンに対して平行に置く
- ダイニングテーブルをキッチンに付けて垂直に置く
- ダイニングテーブルをキッチンに平行に横の壁側に付けて置く
大きく分けてこ3つのパターンがあります。これらのパターンの組み合わせで、リビングダイニングのレイアウトが構成されます。
順に見て行きましょう。
リビングのレイアウトパターン
- ソファをタテ方向に置く
- ソファをヨコ方向に置く
リビングのソファを、お部屋の方向に対してタテに置くレイアウト2パターンです。
ダイニング側からリビングへの移動がしやすく、バルコニーへの移動もしやすいレイアウトです。
ただし横幅があまりに狭いリビングの場合は、出来るだけ奥行きの少ないソファや家具にする、片側に寄せる、壁付け収納を作るなどの工夫が必要です。
また動線の確保が厳しい場合は、センターテーブルを置かずにサイドテーブルにするなどで対処。生活動線の確保をしてくださいね。
また家族がTVを観ているときにバルコニー側に出ようと思うと、目の前を横切ることになるので注意が必要。スペースが許すのなら、家具の後ろと隣接する洋室の間に通るスペースを作ってレイアウトすることで、家族がストレスなく暮らせますね。
リビングのソファを、部屋の方向に対してヨコに置くレイアウト3パターンです。
ダイニングとリビングとのゾーニング(空間分け)が出来るレイアウト。横幅が狭い縦長リビングなら、このレイアウトにすることでリビングを広く使えます。その際は幅が小さめのソファで動線を確保しましょう。
リビングとダイニングの空間分けが容易にできる
動線(60cm)を確保してソファを配置しよう
部屋に向かってソファに座るレイアウトは、リビングの中心が広く空くためお部屋が広く使えます。
ソファに腰かける際にお部屋の中心に向かって座るため、家族とのコミュニケーションがとりやすいレイアウトです。
TVボードを壁側に置くか、洋室側に置くかは、隣接する洋室との間仕切りが、開き扉なのか引き戸なのか、または近年人気のウォールドアなのかによって変わってくると思います。
家族とのコミュニケーションがとりやすいレイアウト
テレビボードなどの家具は、隣の洋室の入り口や通り道を塞がないように配置
入り口や通り道を塞がないよう、生活動線を考えて家具を選んだりレイアウトすると失敗が少ないです。
ダイニングのレイアウトパターン
- キッチンに平行に置いて壁に付ける
- キッチンに平行に置いて壁から離す
- キッチンに垂直に置いてキッチンに付ける
キッチンに平行にダイニングテーブルを置き壁側に寄せることで、ダイニングスペースをコンパクトにまとめたレイアウトです。
リビング側を広く使いたい方や、スペースの狭いお部屋の方におすすめのレイアウトです。
ただしダイニングテーブルが壁に付いているため、奥に座った人が出にくかったり、ぐるっと回らないと座れなかったりするため、少人数家族向けとなります。
コンパクトまとめられるので他のスペースを有効に使える
出入りがしにくいので少人数向けの配置
キッチンに平行にダイニングテーブルを置いて壁から離すレイアウトは、ダイニングテーブルの周りを回遊しやすいレイアウトです。
ダイニングテーブルを壁から離して置いているので、どの席に座った場合も出入りがスムーズにできるので、大人数の家族にもおすすめです。
横幅やお部屋の広さがあるリビングダイニングに向いています。
ダイニングスペースへの出入りがしやすい
ある程度の広さが必要
キッチンに垂直にダイニングテーブルを置くレイアウトは、キッチンからの料理の受け渡しがしやすいレイアウトです。
どの席に座っていても、リビングスペースへすぐに移動できるので、家族間の公平さが保てます。
リビングとの間に「ソファを間仕切り代わりに置くレイアウト」と組み合わせることで、ダイニング側からもTVを見ることが出来ます。
椅子を引いて立ち上がるときに、後ろを人が通る場合がある為、注意が必要。椅子引いて立ち上がるスペース(60cm)を確保しましょう。
家族全員が公平にリビングへ回遊でき、ダイニングでTVを観ることもできる。
ダイニングテーブルから立ち上がるとき(60cm)、後ろを通る人のスペース(60cm)を確保しておく。
これらのリビング×2パターンとダイニング×3パターンを中心にして組み合わせることで、縦長リビングダイニングのレイアウトを考えてみて下さいね。
実際は横の洋室をひとつながりに使うことが出来たり、コーナー窓があったりでいろいろなパターンがると思います。いずれにしても、生活動線(60cm)を確保しつつ、過ごしやすいレイアウトを探ってみて下さいね!
最後に、リビングダイニングキッチン(LDK)の部屋の畳数別に、そのポイントを解説します。
それでは、畳数ごとのレイアウトポイントをザクっと紹介します。
この記事ではだいたい1畳あたりを1.62㎡で、およその広さを設定してます。
1畳=1.62㎡と計算
厳密に言うと、地域などによってあらわされる畳サイズは異なるのですが。ここでは「不動産広告のサイズ表記」で定められたサイズを目安として載せておきます。
1畳は何㎡?;不動産広告や賃貸物件の資料に記載されている1畳とは、1.62平米以上が基準です。これは、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則により定義されています。
引用;アエラスグループ「1畳は何平米?…」より
では早速見て行きましょう。
10畳≒約16㎡
10畳の縦長リビングは、1人や2人暮らしに多いワンルームや1LDKに多いリビング。
キッチンは対面式よりダイニングキッチンの間取りが多いかもしれません。
限られたスペースなので、ダイニングセットやソファのサイズ選びに注意が必要です。
ソファを2人掛け用のコンパクトなサイズにしたり、ダイニングセットを2人掛け用の正方形や丸テーブルにしたりして、できるだけコンパクトにまとめると失敗がありませんね。
人数が増えた時に備えて、※スタッキングチェアやスツールを用意して置くと、急な来客時にも便利ですね。
※スタッキングチェアとは;積み重ねることができる椅子(いす)。小さなスペースに収納でき、運搬に便利。フレームにアルミニウムなどを使った軽いものが多い。
コトバンク
12畳≒約19㎡
12畳の縦長リビングは、3LDKなどのファミリータイプのマンションにも多い広さです。
ファミリーですとソファは2.5~3人掛け、ダイニングテーブルは4人掛けを置くことが多いため、手狭になりがちです。
家具はコンパクトなものを選んだり、ダイニングセットをキッチンに付けたり壁側に寄せたりして、出来るだけコンパクトにまとめると失敗が少ないです。
うっかり大きさだけで選んでしまうと、通るスペースが狭くなってしまいます。家事動線や生活動線を考えて、スペースには余裕を持って家具をレイアウトしましょう。
ソファダイニングにして空間をまとめ、スペースにゆとりを持たせるのもおすすめです。>>>後悔しないソファダイニングの選び方はコチラで詳しく紹介!
※ソファダイニングとは?;リビングとダイニングスペースを一つの空間にまとめるレイアウト方式
14畳≒約23㎡
14畳の縦長リビングになると、3人掛けの大きめのソファを置くことも可能です。
ソファにオットマンをプラスしたり、一方をカウチ風ソファにしたりして、足を投げ出して使ってゆったりすることもできますね。
逆にリビング空間をコンパクトにすることで、ダイニング側にゆとりを取ることもできます。大き目のダイニングテーブルを置いて、アームレスト付きのダイニングチェアにゆったりと座り、ワークスペースとして活用する手もあります。
16畳≒約26㎡
16畳の縦長リビングはさらにゆとりが生まれ、快適なリビングダイニングとなります。
リビングにはL型のソファを置くことも可能となり、センターテーブルもしっかり置いてしまいましょう。
さらにダイニング空間もゆとりのスペースに。大きめの4人掛けや、大家族や来客が多いなら、6人掛けのテーブルも置ける間取りですね。
またはお部屋のコーナーに薄型のテーブルとおしゃれなチェアを置いて、ワークスペースとして使う。子供の勉強コーナーを造る、なんてことも出来る広さですね。
18畳≒約29㎡
18畳もある縦型リビングともなると、さらに空間に余裕が生まれます。
リビングには大型のL型ソファを置いたり、一人掛けのソファを組み合わせてみても。
ダイニング側にも十分ゆとりがあるため、ゆったり目のダインイングテーブルとひじ掛け付きのゆったりとしたダイニングチェアも置けてしまいます。
リゾートホテルのような高級感のある大型家具をレイアウトしてもステキですし、趣味のコーナーを作る、なんて楽しみかたも出来る間取りです。
縦長リビングは、一件レイアウトが難しいと思ったかもしれませんが、実際はその長さを利用して空間分けをしやい間取り。壁面を好きなインテリで飾ったり、家具を壁側にまとめてすっきりさせたり、楽しみながらレイアウトしてみて下さい。
縦長リビングを成功させるポイントは3つ。
- テレビとソファの距離を意識して家具を選んでレイアウトする
- ダイニングとリビングの空間分け(ゾーニング)を意識してレイアウトする
- 生活動線や家事動線を意識してレイアウトする
この3つを意識しながら、あなたのライフスタイルに合ったリビングダイニングの組み合わせを見つけましょう。
具体的な方法としては
- リビングのソファとTVボードは、部屋のスペースで縦置きか横置きか検討する
- リビングにラグを敷いたり、壁にプレートを掛けたり、奥に大型観葉植物を置く
- 家具を両サイドに置かずに壁側にまとめたり、壁面収納を活用する
などがあります。
そして大きく分けてダイニング2パターンとリビング3パターンがあり、それぞれのメリットや注意点がありました。
リビングダイニングのレイアウトパターンのメリットや注意点を意識しながら、自宅に一番合った「おしゃれで快適な縦長リビング」を手に入れてくださいね。