クリスマスローズを買って庭に植えたけど、もっと増やすにはどうしたら良いかな?
クリスマスローズは冬の花の少ない時期から開花し、丈夫で初心者にも育てやすく近年人気が急上昇してますね!
わが家のような半日陰の庭でも、すくすく育ってどんどん増えてくれるので、私も大好きな花です。でもクリスマスローズの苗ってそこそこ高い。
出来れば今の苗から増やしたいと思っている方もたくさんいらっしゃるでしょう。そんな方に役立つ記事となっています。
主婦インテリアコーディネータのかりてりあです。自称ズボラガーデナーの私は、庭に植えた大好きなクリスマスローズを増やすために、最短でラクな方法を編み出しました。とっても簡単な方法なので、ラクに増やしたい方はどうぞマネして下さいね!
クリスマスローズ増やし方には
- 株分けで増やす
- タネから増やす
この2つの方法があります。葉挿しや水差しでは増えません。
しかし株分けは7~8年経った株に対して行うので、どちらかというと植えたスペースが大株になって狭くなった時。
または鉢植えなら鉢がどんどん大きくなって、そろそろ分けたい時に行うもの。
増やすには「タネから増やす」これがもっとも現実的です。
クリスマスローズを種から育てると違った色の花が咲く
クリスマスローズの花は、タネから育てると親と同じ色が出てくると限りません。遺伝子が複雑に混ざっているようで、花が咲くまで色がわからないんです。
何色が出てくるかワクワクしながら育てるのも楽しいですね!
クリスマスローズの種まきは大変?
しかし、クリスマスローズのタネをまくのにはちょっとコツが必要なんです。
タネが出来る時期と発芽に最適な時期がズレているので、その保管方法などにちょっと気を使うんですよね。
クリスマスローズはこぼれ種でどんどん増えるの?
その半面
クリスマスローズが庭でどんどん増えて大変!て実家の母が言っていたわ
そんなウワサも耳にしました。いったいどっちが本当なんでしょうか?
まずはクリスマスローズのタネでの増やし方を具体的に見てみましょう。
まず、クリスマスローズを種で増やすのにはコツが必要です。それにはこんなわけがあるから。
クリスマスローズの種まき”]クリスマスローズのタネは収穫時期と撒き時が違う!
一体どういう事なのか、次の項目で詳しく説明しますね。
クリスマスローズのタネ撒き時って秋!?
- タネが採れるのが5~6月
- 撒くのに適期が9~10月
クリスマスローズは「タネが取れる時期」と、「発芽するのに最適な時期」にズレがあるんですね。
もちろんタネがはじけ飛ぶのが5~6月なので、その時に撒いても良いそうなのですが。どうやら発芽率が下がるらしいです。
それもこれもクリスマスローズのタネのある性質のせいなんですよね。
クリスマスローズの発芽のために必要なこと
- タネを乾燥させない
- タネを腐らせない
クリスマスローズの発芽には、上の2つがポイントになってきます。
それもこれも、クリスマスローズのタネが乾燥にとっても弱いからなんです。
乾燥させないためにはジメジメさせておくわけですが、そんなことしたらカビてしまうので、消毒の必要が出てくるわけですね。
詳しく見てみましょう。
当初調べたところ、クリスマスローズのタネを取って発芽させる工程が結構めんどうそうだったんですよね。
- クリスマスローズのタネを茶パックで包んでホチキスで留めておく
- クリスマスローズのタネは腐らないように殺菌処理もする
- バーミキュライトや赤玉土に入れて保管する
という工程。順に解説しますね。
1.クリスマスローズのタネを茶パックで包んでホチキスで留めておく
これはアイデア!簡単にタネを採れますね。
しかしここで忘れてはなりません。
クリスマスローズのタネは乾燥させたらダメ!
クリスマスローズのタネは乾燥に弱く、一度乾燥してシワシワになると発芽しないそうです。確実に発芽させるためには乾燥させないように保管する必要があります。
そこで次の2~3の工程が必要になってきます。
2.クリスマスローズのタネは腐らないように殺菌処理もする
クリスマスローズのタネが保管中に腐食しないように殺菌をする必要があります。
殺菌剤は「ダコニール」や「ベンレート」などを使用し、茶パックの中にパーライトと一緒に入れて半日ほど浸けて殺菌するのです。
※ダコニール:農業用殺菌剤。広範囲の病害に有効です。発売以来耐性菌の出現事例はありません。
※ベンレート:予防と治療の2つ効果。茎葉の病害、貯蔵病害、種子伝染性病害、土壌病害など多方面にわたりすぐれた効果。
3.バーミキュライトや赤玉土に入れて保管する
さらには茶パックの中のタネと一緒に無菌の赤玉土やバーミキュライトの中に埋めて乾燥させないように水で湿らせて保管・・・などなど。読むと気が遠くなるような工程が・・・!!
(これが「優しい初心者向けタネの育て方」に載っていたのです。汗)
そこで!私はいちかバチか「こぼれだねで増えていくクリスマスローズ!」の強さに掛けることにしました!
まー、ラクして増やしたかっただけなんですけど(笑)。
そして何とか成功しました。でもちょっとだけ工夫をしましたよ。
その辺のコツを伝授しますね!
- 株周りの土は柔らかくしておく
- 芽が出たら鉢上げする
- 水切れしないプランターへも鉢上げ
- 本葉(ギザ葉)が出たら1株ずつ植える
- 大きくなったら庭や一回り大きな鉢に植え替える
こんなふうに工夫してたくさんのクリスマスローズを増やすことが出来ました。
順に解説しますね。
こぼれ種が土に着地して上手く発芽するように、クリスマスローズの周りの土を充分に柔らかく耕しておきます。
クリスマスローズの大好きな腐葉土を多めに入れも良いでしょう。心配なら「もみ殻くん炭」なんかも撒いておいても良いですね。
もみ殻くんたんとは、もみ殻を出来るだけ無酸素の状態で炭化(蒸し焼き)させたもの。土壌改良剤として使います。病害虫に強くなると言われています。
寒くなってくると、クリスマスローズの株周りのあちこちから小さな芽が出始めます。
株元に集中して生えているので、そのままでは上手く育たないため、丁寧に土を掘って小さなフタ葉芽やギザギザ葉たちを救済します。
増やした当初はこの何倍も採れました(この撮影は放置状態の2022/11)
しばらくすると遠くにはじけ飛んだギザギザ葉も出てきます。
※双葉芽より大きめのギザギザした葉が出ている小苗もみつかり出す。(2023/1/12撮影)
ギザギザの葉からさらに大きな葉が出てきた頃には、小さめのプランターに赤玉土(小)とバーミキュライトを少し混ぜたものに植え付けます。水は切らさないように。
私は小さなプランターで間に合わずに、大き目のプランターにもいくつも植えました。上げた水が多かったり雨水が溜まって、また乾燥した時には吸い上げてくれるタイプです。万が一小さなプランターが水切れしてしまってもこれなら水切れせずに生き残るからです。
こちらは土がたくさん必要だったため、下の方には発泡スチロールをたっぷりと、大赤玉土、上の方には他と同じように小赤玉とバーミュキライトを混ぜ、植え付けました。
※水切れしにくいから枯れにくい!苗を枯らしたくない方は水切れ防止プランターで管理ラクラク♪
プランターで育てたギザ双葉から、大き目のギザ葉「本葉」が出てきたら、小ぶりのポットに1株ずつ植え付けます。(大き目のプランターに間隔をあけて植えてもOK)
初めの1年は葉っぱだけで、花は咲きません。水を切らさないように明るい半日陰に置いておきましょう。
ポット苗の状態の育て方はコチラそ参考にしてください⇩
- 10~翌5月頃:土が乾いたらたっぷりと(活動期)
- 6月~9月頃:乾燥気味に管理(休眠期)
10月~翌4月頃:日当たりの良い場所
5月~9月頃:明るい半日陰
2年目になると株がしっかししてくるので、もう庭に地植えしても大丈夫です。
植え付け時期は涼しくなった10月ごろに。腐葉土をたっぷりとバーミキュライトを少し入れて耕した土に植え付けます。
後は大きくなるのを待つばかりですね!
かりてりあ
- クリスマスローズのタネは1株につき1~2本に抑える
- 【こぼれ種作戦】成功の秘訣は「半日陰」
- クリスマスローズの好む環境に注目
- 「半日陰」で「落葉樹」が多めなら可能性大
タネは一本の花茎からたくさん採れるので、タネを育てるのは1株に付き1本~2本くらいにして、その他の花茎は早めに切り取りましょう。
花の種を付けたままにしておくと株が弱ってしまい、翌年の花付きが悪くなってしまいます。花が咲いているだけでも株は疲れるので、翌年のことを考えたら花茎も早めに切るほうが株が疲れませんよ。
と言っても、しばらく庭で楽しんでしまいますよね。種が付く頃には遅くとも切りとりましょうね。
こぼれ種で簡単に増やせる話をここまでしてきました。しかし全ての環境でこれが出来るとは言いきれません。
こぼれ種で増やすのには最低条件があります。それは半日陰の環境ということ。
そもそものクリスマスローズが好む環境というのが、林の中の落葉樹のふもと。
夏の直射日光などは当たらず、冬は木の葉が散ってそこそこ日の当たる明るい日陰。
落葉樹の枯れ葉が良いマルチングとなり、タネが乾燥することも無いワケですね。
わが家の庭は半日陰。真夏に直射日光が当たることも無く、落葉樹も多めでした。
たまたまクリスマスローズが好む環境だったのです。
なので、必ずしもこぼれ種で上手く発芽するというお約束は出来ません。
あなたの庭の一番クリスマスローズ合った場所があれば、そこに植えて試してみて下さいね。
もしも不安な方、確実に増やしたい方は、ちゃんとタネを取って乾燥させずに保管しましょうね。
では、まとめます!
クリスマスローズを増やすには、タネで増やすのがもっとも効率的です。
タネはすぐに植えるよりも、乾燥させずに保管して秋に植えた方が発芽率が高いです。
しかし面倒な方、半日陰の庭環境の方は、クリスマスローズの力を信じてこぼれ種で増やすことに挑戦してみて下さいね。
クリスマスローズの力を最大限に引き出す方法は・・・
- 株元の土は耕して腐葉土を混ぜ、充分柔らかくしておくく
- 冬に双葉が出始めたら、救済してポットに植え付ける
- 基本は乾燥させないようにし、夏場は乾燥気味でOK
- 本葉が出たら鉢上げし
- さらに大きくなって2年目になったら地植えしてOK!
という順番でいけば、こぼれ種でも増やせますよ。
クリスマスローズの力を最大限に利用して、ラクしてクリスマスローズをタネから増やしてみて下さいね!
クリマスローズはこぼれ種で増やせますが、種から芽が出るまで~双葉の次の本葉が出るまでは約2年間、お花に会えませんよね。
「違う種類のクリスマスローズが欲しい!」「待っている間に他の苗も楽しみたい!」という場合は、苗を買ってタネが育つのを待ちましょう。
私も色々な種類が欲しくて、初めのうちは頑張っていくつか苗を購入しました。
苗にもいろいろ種類があります。苗の育ち方で、価格帯が違ってきます
- 開花株を買う(花色が確認できる);比較的高額
- 開花株を買う(葉っぱだけ):まあまあの価格
- 本葉だけの小さな3号ポット苗:お手頃価格
すぐにクリスマスローズのお花を楽しみたい方は、開花株を買いましょう。開花株なら咲いた花を確認できるので、花色や斑入りの有り無し、ダブルかシングルか、などが確実にわかり安心。
開花株は大きさによって価格が色々ですが、そこそこのお値段します。ただし、出回るのは年明けの寒い時期です。
開花株を買うメリットは、コチラの記事で紹介しています。⇨「クリスマスローズの咲く時期と開花株を買うメリット」
開花していないけれども、今年開花予定の株は「開花見込み株」として売られています。開花見込み株は、あくまで見込みなので、今年咲かずに来年になる可能性もあります。開花株に比べたらかなり買いやすい金額ですので、咲かなくても気長に待ちましょう。
いろいろな種類のクリスマスローズが欲しい時には、一番オススメの苗です。ただし花色は書いてありますが、予想的なものなので、確実ではありません。「黒、ピンク、えんじ、緑、白」など簡単な表記となっています。
「斑入りが欲しい」「ダブルが欲しい」などの細かい要望には応えられません。
◆八重咲×3セット
◆【八重咲・大輪・ピンク】×1株
◆【一重咲・小輪・ブラック】×1株
◆【アネモネ咲・中輪・チェリーシフォン】
葉だけの小さなポット苗(3号)は、比較的お手頃価格です。花色は書いてありますが、やはりこちらもあくまで予想の花色のみ。
さらに花が咲くのは、買って来て最短で2年後になるので、根気のある方むけ。
いくつか大きさの異なる苗をそろえておくと、クビが長くなりすぎずに待てそうですね。
因みに今年はもうあまり増やしたくないので、救済したクリロー苗を鉢上げしませんでした。
裏庭にも、駐車場のわきにも
玄関にも
花壇にも
庭中にも・・・
あちこちに増やしすぎました(笑)!
人にあげたりもしたのですが、もうあまり増やしたくありません・・・。
でもさすがに大きな株元から出てきた、子株を放っておけないので・・。掘り出して救出!
そのまま空いている花壇へ植え付けておきました。
運が良ければ育つと思います。
ぜひあなたもクリスマスローズを地植して、こぼれ種作戦で庭をクリスマスローズだらけにしてみて下さいね!
◆いつも頑張ってる自分にご褒美を・・・。新鮮なお花が自宅に届く幸せ。
おしゃれな季節の花が毎月届く花の定期便【hanameku(ハナメク)】
石の間や株元の混みあった場所から、救済したクリスマスローズの幼苗。花壇への植え付け1年後の様子です。
枯れずに何とか成長しています。
環境は半日陰で、午前中の数時間日が当たる程度。周りのドクダミは栄養や根っこの混みあいでは微妙ですが、少し日陰になっってくれたのかな?
植え付けから1年半後の、5月のクリスマスローズ。
かなり苗が大きくなっていますね。
クリスマスローズは、環境さえ合えば本当に丈夫で育てやすいお花だということがわかっていただけたでしょうか。